今回は、2020年から4年間にわたり通算17回の相談を実施している好間町の有限会社テクノ住設代表取締役 阿部好春様に、いわしん専門家によるコンサルティング相談の活用とその効果についてお聞きしました。
※本記事は、うるしの実クラブ会報誌 Vol.5より抜粋・再編集したものです。
専門家派遣制度「副業人材活用事業」
「副業人材活用事業」は、いわき市が株式会社みらいワークスと連携して実施している事業です。同社が運営する、地方の事業者と都市部の副業人材をマッチングするプラットフォーム「Skill Shift(スキルシフト)」を活用しています。
- 地方貢献を希望する都市部の人材が登録。
- オンラインでの業務が中心。
- 事業者はプロジェクト単位で人材を募集可能。
いわしんでは、お取引先の多様な経営課題解決のため、こうした外部支援機関との連携も積極的に行っています。
Q1. いわしん専門家によるコンサルティング相談を受けるきっかけと、当時の課題は何ですか?
A.弊社は、私が1997年7月に設立し、以来27年間ダイキン工業特約店・サービス認定店として一般住宅、店舗、オフィス、工場、公共施設など様々な建築物の空調設備工事・修理メンテナンスのサービスを提供しております。
役職員問わず営業活動に熱心に取り組んできたおかげで大口のお客様にも恵まれ、数多くのご注文をいただいております。一方で受注した工事毎の採算管理の甘さから儲からない仕事も続けており、収益の内容を見直すきっかけを求めていました。
そうしたなか、“いわしん”の担当者から費用負担を心配することなく信頼のおける専門家の先生が、定期的に相談に応じてくれる“いわしん”のコンサルティング相談のご提案をいただきました。
専門家の先生と営業店担当者、本部職の方と約3ヵ月毎に工事受注状況一覧試算表などを基に粗利益の目標を定め、各工事毎の原価や経費の見直しについて一から学んでいく作業でした。一番苦労した点は、今まで月次決算(試算表)の作成をマイペースで税理士に依頼していたものを、月次の〆後、間髪入れず売上請求書発行をはじめ、経理担当の家内が自ら数字を取りまとめる事でした。目的は、今現在の利益、キャッシュフローの把握でしたが、従来からのやり方の変化についていけず、先生からのお叱りを受ける時も多々ありましたが、先生から、「苦しくとも3週間続けると習慣化しますので頑張ってみてください。」と温かく見守っていただきながら愚直に取組みました。今では、連月資金繰り表や受取手形管理表もマスターし、お金の流れがよく「見える」ようになりました。
Q2. どのようなアドバイスを受け、どのように対処してきたのですか?
A.先生から受けた心に刺さった言葉で、「考え方が変われば、行動が変わります。行動が変われば自ずと結果が変わります。過去は変えられませんが、今からの行動変容により未来を変えることが出来ます。」「苦しい時こそ、売上高のみに走る事をせず、工事の規模に関わらず安定した利益の確保に努めるように」とご指導いただきました。
この言葉で勇気が出ました。そして、比較的受注が落ち着く秋から冬期の閑散期の営業対策として、以前は経費が嵩んでも遠方の大口工事を取りに行きましたが、改めて近場の少額工事を隙間なく埋めるための種まきやフォローに力を注ぎました。結果、以前よりも売上、利益とも増加し、経営がより安定する方向へ進みました。

Q3. 「いわしん専門家によるコンサルティング相談」の支援についてどう思われますか?
A.設立以来27年間、順調な時もそうでない時もありましたが、今思えば経営判断や経理事務の進め方についての基本忘れかけていたかもしれません。そのような時〝いわしん”にこの制度をご紹介いただき基本を学び直すきっかけをいただいたことに感謝しています。専門家の先生は、私たちに寄り添いながらも、時には厳しく、前向き姿勢で熱心にご指導くださいました。弊社は、小さな家族企業です。身内だけではどうしても甘えが出て妥協してしまう時があります。第三者の立場からご指導いただく機会はとても有効です。是非他の事業者さんにもお勧めしたいと思います。
Q4. 御社の経営理念と今後のビジョンをお聞かせください。
A.弊社は、家族中心の小さな会社です。だからこそ小回り、気配り、目配り、心配りに力を入れています。一人一人のお客様のご要望に応えるために、最良のサービスを提供してまいります。
後継者不足で悩む事業者が多い中、とても恵まれたことに長男を後継者として育成しています。日々変化が激しい経営環境の中、お客様と末永くお付き合いいただけるよう次の代に向け進化しながらも、苦しい時こそ「基本」を省みていきたいと思います。
